パロディプレイビルの世界

18~19世紀ごろ、イギリスではジョークの偽プレイビル(演劇チラシ)が度々制作されていました。BBCのコラムで紹介されていて知ったのですが、大英図書館のコレクションに複数含まれているそうです。

大英図書館のGregory, J.のParody Playbills: The Politics of the Playbill in Britain in the Eighteenth and Nineteenth Centuriesによれば、それらは芝居の宣伝の形をとった、主に政治風刺目的の印刷物です。一見すると演劇のチラシのようですが、内容は架空の公演で、読んでみると政治家を風刺するものが発行されていました。とても人気がある風刺の手段だったようで、ロンドンだけでなくイギリス全土で制作されていました。また Gregoryは政治が芝居のレビューの体裁で批評されている記事があることにも触れています。

これらがさかんに制作され劇場以外の場所で販売されていたのであれば、当時の読者層にとって演劇やプレイビルは、とても馴染みがある存在だったことが想像に難くありませんね。イギリスだけではなく、アメリカやインド、ロシア、フランスなど世界中でも似たような出版物の例があるそうです。芸人による政治風刺は一般的ですし、政治の演劇性もよく言われることですが、演劇の形を借りた政治風刺であるこのようなチラシや記事も、ユーモラスな読み物として楽しまれたのでしょう。

theatrical metaphor was a feature of British political discourse, and a way of viewing and satirizing politicians.

Gregory, J. p.20

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