(以下、旧ブログからの転載です)
4月文楽公演 彦山権現誓助剣 (国立文楽劇場)
27/April/2018
4月文楽公演
第二部
彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)
須磨浦の段
瓢簞棚の段
杉坂墓所の段
毛谷村六助住家の段
初めての文楽
さて、初めての文楽を見に行ってきた。
ド素人なので全く批評も何もできたものではないことは自明なのだが、
こんなに訳がわかってない感想でも、残しておけば後々私が文楽マニアになった場合に読み返して楽しい気もする。
ただの箇条書きの日記なので、読み苦しくなるだろうが、
未来の私の1バージョンのために簡単に残しておくものなのでご了承いただきたい。
○予習必須と聞いたので、事前にネット検索してあらすじを読んでおいた。
かなり詳細に書いてくれている方がいて、大変助かった。
正直この過程が無ければちんぷんかんぷんで途中で寝たと思う。
ちなみに、見るのは全11段からなる仇討ち譚の中から4段で、仇討つところまでは行かない模様。
劇場に着いた

○国立文楽劇場に開演40分前に着いたので、1階の喫茶店でコーヒーフロートを飲みながら待った。
まだ第一部が上演中で、開場は開演20分前だった。
よくよく立て看板のスケジュールを確認すると、第一部は11時から15時28分まで、第二部は16時から20時40分までという予定だ。
長い。
てっきり2時間くらいのものかと思っていた。

和風な喫茶店でコーヒーフロート
○開演時間になったので、入場しようとしたら近所の猫も入場しようとしていた。
警備員さんにアウフヘーベンされつまみ出されていたが、あの猫の態度を見る感じ常習犯だろう。
○パンフレットを購入したら、底本も付いていた。
第一部と第二部両方の解説とあらすじ、出演者、コラムやインタビューも載っている。
今回は、オーディオガイドは借りないことにしてみた。

パンフレットは650円
開演
○本物の黒子だ…
○他のお客さんの見よう見まねで拍手したらなんとかなる。
○字幕があってよかった。
無かったらきっとちんぷんかんぷんで途中で寝たと思う。
言葉遣いや読み方は、私にしたら馴染みがないが、これは劇ができた当時の一般大衆ならすんなりわかる日本語が保存されているということなのだろうか。
○メインの人形は三人がかりで操っている。
一人目は顔を出していて、二人目と三人目は黒子スタイル。
左手担当黒子と思しき人は体を引いていることが多く、一見投げやりスタイル。
そのほかにも小物や人形の出入りに合わせて、大勢の黒子が屈みながらシャカシャカ働いていた。
○ちなみに、私が今まで見たことあるパペットを使った劇は、戦火の馬(ニューロンドンシアター)とロラックスおじさん(オールドヴィク)、ライオンキング(四季)くらいだろうか。
文楽における人と人形の関係に最も近いのは、ロラックスおじさんの動かし方かもしれない。
録画で見たナショナルシアターのライラの冒険は、人形と黒子の関係に近い。
しかし、声を人形使いとは別の人(太夫)が担当しているというのは文楽だけだ。
○舞台上の目に見える人が多く、しかも少し遠めの席だったからかもしれないが、人形の演技に対する没入感は予想よりやや薄い感触。
しかし度々、「おっ、その重そうに背負う演技上手いね!」などと中の人形さんに言いたくなるシーンがあり、いやその人形さんは3人の人間が動かしてるんだった、という感じで認識をしなおすということがあった。
○最初の段は、複数人の太夫が役柄を歌いわけていたが、そのあとの段はそれぞれ、丸ごと一人の太夫が担当していた。
隠し扉のように座面がくるっと回って登場したりはけたりするのイイ。
○人形の足が観客から見て地面に付いてなくてもオッケーっぽい。
膝ついて座ってる風の人形が結構スライド移動していて、そのあたりもある程度オッケーっぽい。
○稚児の演技で浜で遊んでるの超かわいい!
この人形と役はこの後も基本的に超かわいい。
○人形の眉毛動くんだなぁ
○お菊がなぶり殺されるシーンが、恐ろしい。
ざんばら髪、切られるお菊の体がガクガクと震える様子が、リアルでグロテスクで、思わず息を詰める。
こんなにグロテスクな殺人描写を、人間の俳優の芝居で見たことがなかった。
人形だからできることなのか?
大衆的な演目なので、こういうどぎついものが喜ばれたのだろうか?
また、今までに見た舞台上の死でもっともリアルなのが人形によるものだということが興味深い。
○子供が悲しむので泣いた。
○そのあとも、老人が刺されるところも怖かった。
○切腹した人がながなが話すので、刺された後長々話すハムレットを思い出した。
○トンデモ展開がすぎる。
○俳優さんが瓢箪棚の上から人形ごとピョーンと飛び降りるところ盛り上がる。
棚がスススと降りてきてカキワリがちょっと開いたにせよ。
○後半はクスクス笑うところが多い。
○太夫の長く伸ばすところとか、抑揚とか、ルールが全然わからない。
終盤になると眠くなってきてしまい(寝不足)、この言葉を普通に喋ったら一瞬で済むのに…と考えてしまった。
しかしこれは西洋演劇かぶれのトンチンカンの戯言であり、
例えるならミュージカル嫌いが「初対面で一目惚れした男女がなんで急に同じ振り付け踊るの」「死にかけで体力無いのになんで息切らしながら歌うの」と言うのと同等、
つまり愛好者からは助走を付けて劇場から蹴り出されてもしょうがないムカつく発言なのはわかっている。
その程度の自覚はあるので、あんまり直接怒ってこないでほしい。ごめんなさい。
○足を動かすタイミングと足音のタイミングを合わせる気がなさそう。
ついでに言うと、三味線のリズムとの兼ね合いもあるのか無いのかよく分からなかった。
私には理解の及ばない何かがあるのだろうか。
終演
○カーテンコールない←一番びっくりした
○記念にロビーでスタンプ押した。

○この日は平日ということもあろうが、かなり空席が多かった。
○文楽は日本で見れるエンターテインメントの中でもとっつきにくさランキングがかなり上位だろうという感想を持ったのだが、このままでは、もっと見にくる人が減っていってしまうのではないか、と心配になってしまう。
とっつきにくいというのは、(本作は特に)題材・言葉遣い・表現、全てのレベルで現代日本人が日頃慣れ親しむものとは乖離しているということが言えるからである。
たまに映画やドラマに出る歌舞伎スターのような、お客さんをよそから引っ張ってくれそうな要素も少ないだろう。
まあ一回見に来ただけの人に心配されてもねえ、という感じで杞憂だと良いのだが、、、
○私個人としては、また興味のある演目がかかったときに見に来てもいいかなあ、というフンワリ感触である。
面白い仕掛けとか、有名な話とか、そういうやつ見たい(フンワリ)

こんなのだったよー
