トム・ストッパードが亡くなった。(BBCニュース)
私はイギリスの芝居を見る趣味では、かなりストッパードにお世話になっている。
実は、初めて『ハムレット』を見たときに、面白さが分からず、特にローゼンクランツとギルデンスターンを殺させるところが現代の倫理観からすると衝撃的に言語道断だった。「ハムレットのどこがいいんだ、こんなのが世界一有名で人気の芝居なのか」と憤慨していた。その後、『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』という芝居があり、あらすじを知って、少し私の反発心が慰められた気がした。そして、『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』とセットで考えることで『ハムレット』を許した、という経緯がある。なので、『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』を生み出したストッパードがいなかったら、私はこんなにシェイクスピアやその他の英語の芝居を見る人になっていなかった可能性がある。かも。
さて、私が今までに見たことのあるトム・ストッパードの芝居は以下の通り。
Rosencrantz and Guildenstern Are Dead (1966)
- 1990年の映画『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』を友達にDVDをもらって鑑賞。ゲイリー・オールドマンとティム・ロス出演、ストッパードが監督。ちなみに日本語版VHS、DVDは絶版で手に入らない状態が続いている。
- 2013年ナショナル・シアター50周年イベントに一部ダイアローグが収録されている。DVDで鑑賞。(NT at home, 50 Years on Stageで配信中)
- 2017年Old Vicで、Daniel Radcliffe、Joshua McGuire、David Haigらが出演したものを、日本のナショナル・シアター・ライブで2018年に鑑賞。演出はDavid Leveaux。面白かった。
Travesties (1974)
- 2016年にMenier Chocolate Factoryのプロダクションを鑑賞。難しいなと思いながら楽しく過ごした思い出。
The Real Thing (1982)
- 2024年にOld Vicのプロダクションを鑑賞。作家の立場と時代が違いすぎて、その悩みはあまり共感できない、みたいな話だった。
恋におちたシェイクスピア(1998)
- 映画だけど入れてしまえ!好きです。何回も見た。
The Hard Problem (2015)
- 2015年にナショナル・シアターで鑑賞。初めてストッパード作品を舞台で見た。
Leopoldstadt (2020)
- 日本のナショナル・シアター・ライブで2023年に鑑賞。ものすごく美しい物語と演出で大好きな作品。演出はPatrick Marber。
KatsukiさんのSNS投稿で思い出したけれど、Homage to T.S. Eliot (Wilton’s Music Hall, 2015/10/21) という朗読会で、ストッパードが登壇していたのも見ていた。
今後も再演などで見る機会があると良いなと思っている。たくさん楽しませてくれてありがとう。
