マクミラン出版社のTheatre andシリーズはかなり気に入っていて、いくつか読んでいます。演劇について色々な視点で専門家が概要をまとめている、片手サイズの小さな書籍です。対象は大学生、大学院生から。
この本を初めて手に取ったのは、ロンドンのナショナルシアターの書店のレジ横の棚だったような記憶があります。図書館や、チャリングクロスのFOYLESの演劇関連エリアにもあって、パラパラめくって中身を確認して、気になったものを順番に買っています(フォイルズの2冊買ったら1冊無料、のシールの主張が激しいですが、3冊目は一体どこにいったのでしょう)。もちろんオンラインでも購入できます。
著者はさまざまなので、人によって文章のタッチも違います。スルスル読める本もありますが、全然頭に入ってこない本もあります。笑
今のところ一番気に入っているのはヘレン・フレッシュウォーターのtheatre & audienceなのですが、なぜかどこにあるのか見つからず…いわゆる「イマーシブ」演劇における観客の行動についての記述が面白かったです。
ジム・デイヴィスのtheatre & entertainmentも楽しく読めました。エンターテインメントとは何か?という定義の話から、いかに残酷な描写が演劇鑑賞の喜びの中に含まれうるかというところにまで解説が及びます。

やや先ですが、6月に出版予定のマーク・ロブソンtheatre & deathは、かなり楽しみにしています。ギリシャ悲劇からシェイクスピア、近松、ストッパード、その他広範囲の演劇を例に、現代の文化における演劇と死の効力について考察する本だそうです。(各ネットショップでも予約販売中。Amazon uk Amazon jp Book Depository)