ロンドンのナショナル・シアターにあるブックショップで購入した本が面白かった。
Lara Shalson (2017) Theatre & Protest. Bloomsbury Publishing
この「シアター&」シリーズは、小さくて手軽なのでよく読んでいて、このブログでも何度か感想を書いている。これは演劇とプロテストという切り口で、劇場に対するプロテスト、プロテスト行動の演劇への翻案、プロテストとしての演劇、演劇とプロテストの相性の悪さ(本当に相性が悪いのか?ということを含めて)などを、20世紀〜21世紀の具体例を挙げながら論じるもの。
筆者はプロテストと演劇が良好な関係を築けるという肯定的な立場をとっているからかもしれないが、芝居の描写などを読むと胸が熱くなるところもある。
2017年の本なのでそこまでの話題しか触れられていないが、今書かれたなら新しい話題が必ず追加されているだろう、ということでこの分野で研究している人は新しい論文がどんどん書けそうだなあとも思ったり。
リンク:theatre &シリーズのウェブサイト(*出版社が変わった)