私がaudibleを利用している理由

万人にお勧めというわけではないけど、しゃにむにお勧めしたい時もある。気がつけばaudible.comに会員登録して4年近く経ちました。

私なりの利用の仕方、おすすめのリスナーのタイプ、よかったオーディオブックなどをまとめます。私にしては長いです。回し者ではないです。

おすすめポイント①外国語のaudible

まずひとつめのポイントは、私が利用しているのはaudible.co.jpではなく、アメリカの英語ベースのaudible.comだということです。

朗読は黙読よりだいぶ時間がかかります。母国語の日本語だと、自分で書籍を読んだ方が断然早いので、私は日本語のオーディオブックは利用したことはありません。

私は最初、英語の勉強にもなるという理由で、オーディオブックを利用し始めました。読んでみたい英語の本がたくさんありましたが、どうしてもさくさくとは読み進められないのが悩みでもありました。

オーディオブックなら、勉強中で知らない単語も、プロが素晴らしい発音で読み聞かせてくれるので、なかなか自力では読み進められない英語の本をかなり聴き通せるようになりました。

電子書籍で読んだ場合とオーディオブックを聞いた場合の比較で、理解の差はなかったという実験結果を聞いて以来、さらに気を良くして利用しています。

おすすめポイント②人気俳優が朗読しているものがいっぱいある

しかし最初にaudible.comを利用し始めたのは、何を隠そう、大好きな舞台俳優ジェイミー・パーカーの朗読作品がたくさん収録されているからです。

英語のaudibleには、有名俳優(特に私が好きなイギリス演劇系の方々)が朗読している小説がたくさんありますし、ラジオドラマ風に演出されたものもたくさんあります。

ポール・スコフィールドのマクベスとか、もう舞台で見れないものならなおさら、一度聴いてみたいじゃないですか。

おすすめポイント③観劇予習ができる

上のポイントとも通じますが、もう一つのおすすめ利用方法が、シェイクスピア劇などの戯曲予習の手助けとしてです。

文字だけの戯曲を読んでおこうと思っても、私にはまだまだ苦しい…そんなときに、オーディオブックを流しながら読むと、やっぱり俳優さんたちが勝手に読み進めてくれるので捗ります。

他の戯曲も、アーサー・ミラーやテネシー・ウィリアムズ、チェーホフくらい有名なものはそれなりに収録されています。

おすすめポイント④収録数の多さ

audible.comを利用し始めた頃、読んでみたい英語の本はたくさん収録されていたのですが、audible.jpの方はまだまだ収録数が少なかったというのも、.comの方を選んだ理由でした。

私は、上記の小説やドラマのようなもの以外に、気になった実用書やノンフィクションをしばしば聞いています。話題の新作は、紙の本とほぼ同時期に発売されるので、日本語の翻訳が出版されるより、断然英語のオーディオブックの方が早いです。

audibleの会員は、会費を払えば、毎月1つ無料で作品をダウンロードできるクレジットがもらえ、他の作品も30%割引されるシステムです。今の所、毎月1作を平均してダウンロードしていますが、まだ飽きてはいないです。

(今年に入ってからは、会員向けにクレジットなしでも毎月2作品ダウンロードできる作品キャンペーンも始まりましたが、そこはなかなか追いつけてないです。)

おすすめポイント⑤手が離せない時に便利

散歩の時にスマホアプリで、アイロンかけてる時や編み物してる時に、など、手が離せないが考え事はできる、という時にオーディオブックが便利です。ジムでランニング中とかも良いはず。

おすすめポイント⑥なにより目が疲れない

これです!

仕事でも趣味でも、PCやスマホやTV画面をよく見てしまうのですが、疲れ目が気になります。

というか、疲れが深刻すぎた時期に、目で文字を読むこと全般がつらい、という気分になっていました…何かしたい、知識を入れたい、ストーリーを楽しみたい、でも画面も小さい字も見ていられない(頭痛で)…そんな時にオーディオブック!

その他の利点

  • すべてのオーディオブックで、5~15分程度、試し聞きができるようになっているので失敗が少ないです。失敗したとしても、1年以内なら大抵の本は返却できます。
  • 早送りができるので、是非利用しましょう。ドラマではなく、朗読作品におすすめ
  • ちょっと進む、戻る、しおり、メモ機能、おやすみ機能もあります。
  • デジタル商品なので注文したらすぐに聞ける。

オーディオブックをおすすめしたい人

  • 英語を勉強中で、本を読みたいけど、なかなか進まない人
  • 話題の本を気軽に読みたい人
  • 英語圏の俳優のいろんな仕事を網羅したいファン
  • 英語の芝居の予習復習をしたいファン
  • マイカー通勤、散歩が趣味の人
  • 寝る前に滑らかな英語を聞いて安眠したい人
  • Podcastをよく利用する人
  • AudibleはKindleと連携して、読みながら聴きたい人。(まだ試してません。私のKindleは.jpアカウントと紐付けされているので、うまく機能するのかどうか未知数)

向かない時もある

  • 専門の勉強、研究には不向き。いろんなページを同時に開いたり、線を引いたり、引用したり、が必要な場合は紙の書籍が良いです。
  • 語学がまだ初心者レベル、リスニングが大の苦手である場合
  • ひとつでも知らない単語があったら調べたい性格もしくは作品(聞き流して良いタイプの作品向きです)
  • 公共交通機関の利用時。期待して試したのですが、車内アナウンスがうるさくて言葉が聞き取れませんでした。良いヘッドホンを買えば解決するのでしょうか。

おすすめ作品〈演劇系〉

Hamlet

By: William Shakespeare, Narrated by: Jamie Parker, Full Cast

BBCが製作したラジオドラマ。とにかく英語が綺麗で聞き取りやすいです。ジェイミー・パーカーのハムレットが情熱的で涙もろい。

Alan Bennett: Plays BBC Radio dramatisations の中のThe History Boys

By: Alan Bennett, Narrated by: John Gielgud, Maggie Smith, Patricia Routledge

アラン・ベネットの舞台を、そのままのキャストでBBCで数多くラジオドラマとして収録しているのですが、そのコンピレーション集です。その中のThe History Boysは、私のもっとも好きな芝居なので、何回も繰り返し聞きました。学生たちも可愛いですが、リチャード・グリフィス、クライブ・メリソン、フランシス・デ・ラ・トゥーアが良いです。(アーウィン先生だけオリジナルキャストではなく交代キャスト)

Copenhagen

By: Michael Frayn, Narrated by: Simon Russell Beale, Benedict Cumberbatch,Greta Scacchi

マイケル・フレインのコペンハーゲンをBBCがラジオドラマ化したものです。

Othello (Dramatized)

By: William Shakespeare, Narrated by: Chiwetel Ejiofor, Ewan McGregor, Kelly Reilly

ドンマー・ウェアハウスの2007年公演を録音。エネルギッシュです。トム・ヒドルストンが若い!

Les Liaisons Dangereuses Read by the Cast of the Stage Play

By: Choderlos de Laclos, Narrated by: Dominic West, Janet McTeer, Una Stubbs, Elaine Cassidy, Adjoa Andoh, Edward Holcroft, Morfydd Clark

これ、実はまだ聞けていないのですが、ドンマー・ウェアハウスの舞台は好きでした。

Balancing Acts Behind the Scenes at the National Theatre

By: Nicholas Hytner,Narrated by: Nicholas Hytner, Simon Russell Beale, Samuel Barnett, Deborah Findlay

ナショナル・シアターの前芸術監督ニコラス・ハイトナーの回顧録。とにかく笑える面白い一冊です。こちらは本人が朗読していて(しかもスマートで上手い)、戯曲からの引用部分に俳優さんたちが声をあてています。


おすすめ作品〈一般〉

Childe Harold’s Pilgrimage

By: George Byron, Narrated by: Jamie Parker

この「チャイルド・ハロルドの巡礼」を聞いて、詩の朗読もリズムが良いものだなあと気がつきました。ジェイミー・パーカーの朗読作品の中ではこれが一番好きです。

The Word Is Murder & The Sentence Is Death Detective Daniel Hawthorne

By: Anthony Horowitz, Narrated by: Rory Kinnear

軽いミステリーで、続きが気になって聞き続けてしまいます。ローリー・キニアの朗読が楽しいです。やっぱり上手い。

Frankenstein

By: Mary Shelley, Narrated by: Kenneth Branagh

ケネス・ブラナーの朗読が、とにかく信じられないくらい上手い。

The Iliad & The Odyssey The Fitzgerald Translation

By: Homer, Robert Fitzgerald – translator, Narrated by: Dan Stevens

ダン・スティーブンスは、たくさんオーディオブックの仕事をしています。中でも、イーリアスとオデュッセイアはものすごく長いです。声が良いので子守唄がわりにおすすめ。よくわかってないままにずっと聞いていたら、いつの間にか時間だけが経っています(しかしよくわかっていない)

The Martian

By: Andy Weir, Narrated by: R. C. Bray

「火星の人」のオーディオブック。面白い。専門用語も、そういうものがあるんだな、と聞き流しておいて大丈夫。スピーディーに聞き終えました。

Homo Deus A Brief History of Tomorrow

By: Yuval Noah Harari, Narrated by: Derek Perkins

ユヴァル・ノア・ハラリ「ホモデウス」も、邦訳よりだいぶ早かったので、先に聞いてしまいました。話題の新作を英語で読んでみたい時に、オーディオブックは手軽です。


おわりに

以上、私のオーディオブックの付き合い方をご紹介しました。私のような人には、オーディオブック、断然オススメできます!

だからといってオーディオブックを聴き始める方も少ないとは思いますが、最後に補足を。

シェイクスピア作品には、よくDramatied(ドラマ演出)とUnabridged(省略なし)等で様々なバージョンが製作されているので、目的に合わせたものを探してみてください。近年、勝手に内容をコピーして短く編集されたものが出回っているそうなので要注意です。収録時間の長さは毎回チェックしましょう。

参考:Are Audiobooks  As Good For You As Reading? Here’s What Experts Say

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