Othello

Othello (The Shakespeare’s Globe)

2018/9/21

演出 Claire van Kampen

出演 André Holland, Mark Rylance, Jessica Warbeck, Sheila Atim, Aaron Pierre, Steffan Donnelly

感想

2018年夏、グローブ座でオセローを鑑賞した。

この時のキャスティングで特徴的だと思ったのは、イアーゴを含む白人が少なく、少数派なのは白人の方だったことだ。他にはデズデモーナ、ロドリーゴ、ビアンカ役の俳優くらいだっただろうか。つまり、黒人が優勢の集団の若いリーダーであるオセローがおり、部下に年上の白人イアーゴがいるという図式だった。また、イアーゴの妻のエミリアも黒人だ。黒人のエミリアが黒人のオセローを「The Moor」と呼ぶのは初めて見たが(第5幕第2場)、このセリフがこのキャスティングで本当に活きたかは、大いに疑問に思った。

オセローはアンドレ・ホランド。感情の乗せ方にアメリカ人を感じる。モテる若者っぽさもある。そこになぜかマーク・ライランス演じるイアーゴがウキウキと策略を仕掛けるので、なんだか笑えてくる。マーク・ライランスはクスクス笑ったりおどけた身振りだったりで、ちょこちょこっと笑いを取るのがうまく、終始笑いが絶えない悲劇であった。

前半をとても丁寧に上演しているように感じた。イアーゴが初めてオセローに浮気をほのめかすまで1時間10分ほどかけていた。2014年に鑑賞したNTLのオセロでは、オセローがイアーゴにキャシオー殺害を頼むところがとてもドラマチックだったのだが、今回のプロダクションでは知らないうちにそのシーンが終わっていてアラッ?と言う間にインターバルに入る。

グローブ座の席は念入りに選んで一階の一列目だったのだが、舞台との間の立ち見客がどうしても目に入り、ウロウロしたり遅れてくる客が多かったりして、集中しにくい。しかしむしろ、風に吹かれたりヘリコプターの音を聞きながら、カジュアルにシェイクスピアを楽しめるところがこの劇場の良いところなのかもな、と思う。

オセローがデズデモーナを殺すと宣言した後、デズデモーナは祈りを捧げることを懇願する。彼女が祈りを捧げるとき、ちょうどどこかの教会の鐘が10時を打つのが聞こえた。この偶然なのか故意なのかわからないタイミングの良さが、劇中で最もドラマチックだと感じた瞬間だった。

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