Dominion Theatreでの2017年の舞台を、Shows Must Go OnがYouTubeで無料配信していたものを視聴。BroadwayHDなら今でも見ることが可能。
作: Craig Lucas 音楽:George and Ira Gershwin 演出:Christopher Wheeldon 美術:Bob Crowley 照明:Natasha Katz サウンドデザイン:Jon Weston プロジェクション:59 Productions
私の感想は昨年から変わっていないのだが、実は前回は飛行機の小さな画面で見たので、今回の配信の方が映像も音声も良い環境で見ることができた。
また元の映画の知名度の高さ、劇団四季でもかかっていたことと、無料配信という要因もあってか、他の舞台配信と比べて日本から見ていた人が多い印象があり、Twitterなどで感想が見られたのも嬉しかった。
この舞台はまずボブ・クロウリーと59 Productionsによる美術と映像が素晴らしい。映像を伴った舞台転換が鮮やかで、第二次世界大戦後すぐのパリの多面性を演出する。様々な美術様式を用いたデザインは、複数のアーティストが登場する舞台にふさわしい。
出演者も全員スキがなく、映像に残した価値があったと思う。Robert FairchildとLeanne Copeの輝くスター性は申し分なく、Zoe RaineyとHaydn Oakleyによる歌は最も音楽的に満足度が高く、彼らの「選ばれない立場」の表現方法もぐっとくる。ピアニスト役のアダムが映画と比べて格段に良い役になっているのだが、David Seadon-Youngがシニカル、コミカル、かつ切なげに演じて見せているのが一番のお気に入りポイントである。